カーディーラーにキャッシュレス端末を導入。顧客ニーズに対応し、売上向上のステップに

福山三菱自動車販売株式会社

便利なキャッシュレス決済のニーズは日々高まっていて、今では車の購入や修理、車検など、カーディーラーでの支払いをキャッシュレスで行いたいという人も少なくありません。

そのような中、現代の多様な支払い方法に対応するキャッシュレス決済端末(スマート決済端末/モバイル決済端末)を導入し、それを売上向上のステップに活用しているのが、広島でカーディーラー事業を展開する福山三菱自動車販売です。

同社でサービスフロントを担当するサービス部次長の髙橋幸次さんと、福山本店フロントの中川淑衣さんに、内情を聞きました。

福山三菱自動車販売株式会社について

三菱自動車の契約ディーラーとして、広島県東部を中心に長年にわたって店舗をかまえるカーディーラー。福山本店、南蔵王店、府中店、駅家店(クリーンカー駅家)の4店舗を通して、地域に根ざした事業を展開。電動DRIVE STATIONも一部店舗で導入している。

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有線端末ではお客さまを不安にしかねない

福山三菱自動車販売の各店舗では、以前はどんな支払い方法に対応していましたか?

高橋さん: 以前は、現金とクレジットカード、そしてPayPayでのお支払いに対応していました。

その際何か、課題感はありましたか?

高橋さん: 最近は現金を持ち歩かない方も少なくなく、キャッシュレス決済の比率が増えています。それに伴い、お客さまから「●●で払えますか?」と聞かれることも多くなり、対応する決済方法でない場合はお断りしなければなりませんでした。

なにより一番困っていたのが、クレジットカードの決済端末が有線式だったことです。持ち運びができないため、お席にいるお客さまからいったんカードをお預かりする必要がありました。店舗によっては、お客様から見えない場所に端末があるので、中には不安を感じるお客さまもいらっしゃったと思います。

そうした状況もあり、新しい端末を検討することにしました。

PayPayに関しては、QRコードが載ったパネルをお客さまの席までお持ちして決済を行っていました。

新端末を選ぶ上で、重視したことは?

高橋さん: やはり、持ち運びが可能なことですね。

そうしてインターネットで探す中で候補として挙がったのが、PayCAS Mobileでした。SIMを内蔵したコードレス端末なので、これであれば自由に持ち運べるなと思ったのです。

そのような経緯で、当社では2022年11月より、各支店に1台ずつ・計4台のPayCAS Mobileを導入する運びとなりました。

“売掛金”が減り、代金の回収率が上がった

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PayCAS Mobile導入後は、どんな決済方法に対応する形となりましたか?

高橋さん: 現金とクレジットカード、そしてQR決済です。その点は変わりませんが、以前はクレジットカードもQR決済も、一部のブランドにしか対応していませんでした。それがPayCAS Mobileになったことで、ほぼすべてのブランドに対応する形になりました。

現状、お客さまのお支払いの割合は、現金とキャッシュレス決済が半々くらいですね。キャッシュレス決済の中では、9割がクレジットカード、1割がQR決済といったところです。

お客さまは、どのようなお支払いにキャッシュレス決済を利用されるのでしょう?

高橋さん: 新車の購入から、修理、車検、あるいはカー用品の購入まで、当社で行うあらゆるサービスの支払いに、キャッシュレス決済が利用されています。

車検などは、以前は自賠責や重量税などの諸費用に関しては現金でいただき、整備代金はキャッシュレス決済も可能としていましたが、現在は諸費用も含めてキャッシュレスでお支払いいただけます。お客さまとしては支払いが簡単になるし、場合によってはポイントもたまるので、喜ばれる方がとても多いです。

なお、キャッシュレスでお支払いいただける上限金額は、30万円としています。したがって、たとえば300万円の新車を買われる場合、30万円をキャッシュレスで支払い、残り270万円を現金や銀行振込で払うといったお客さまもいらっしゃいます。

こうしてキャッシュレス決済によるお支払いが増えることで、お客さまと当社の両方にメリットがあるなと、あらためて実感しています。

お客さまと会社には、具体的にどんなメリットがもたらされますか?

高橋さん: お客さま側としては、その場でお支払いを完了できるので、現金を用意したり、振り込んだりする手間が省けます。ディーラーという業態がら、高額になることも多いので、その点はなかなか大きいのかなと思います。もちろん先ほど挙げたように、お得なポイントを貯められる点もメリットです。

あわせて私たちとしても、お振込という“売掛金”の比率を下げられます。中にはうっかりお振込を忘れられるお客さまもいらっしゃいますので、売掛金が減れば自然と代金の回収率も上がります。実際、回収率はかなり上がっているのではないでしょうか。

すべての決済をお客さまの席で完結

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では、お客さまのカードを預からなければならない課題は、どうなりましたか?

中川さん: 持ち運びが可能なPayCAS Mobileになったことで、お客さまの席で決済を完結できるようになりました。

クレジットカードをお預かりする必要がなくなったので、お客さまを不安にさせてしまうことがなくなった上に、決済でお待たせする時間も減っていると思います。それをふまえると、お客さまの体験価値を以前より高められたともいえます。

端末の使い方に関してはいかがでしょう。すぐに使えるようになりましたか?

高橋さん: 正直、私は機械音痴なところがあり、最初は少し不安でした。ただ、1~2回練習モードで試した後、いざ実際に使ってみたところ、全く問題なく使えました。他のスタッフたちも普通に使えており、トラブルも特にありません。

他に、PayCAS Mobileを導入して改善されたことは、何かありますか?

中川さん:事務方の話にはなりますが、以前はレシートの控えを月に数回、クレジットカード会社に郵送する必要がありました。対してPayCAS Mobileでは、決済と同時に自動で電子保管されるので、レシートの控えを郵送する必要がないのです。そもそも、クレジットカード会社用の控えは印字されないので、保管しておく必要もありません。

以前はクレジットカード会社用控えを保管し、定期的に郵送する業務を全店舗で行っていたので、その負担がなくなったのは非常に大きいと感じます。

「今のニーズに応えられること」の象徴

あらためて、PayCAS Mobileが福山三菱自動車販売にもたらしたものは、何でしょう?

中川さん: 世間一般的に、当社のようなカーディーラーではキャッシュレス決済があまり使えないイメージがあると思います。特に多くの方は、車検や車の修理をQR決済で支払えるとは思っていないのではないでしょうか。

だからこそ、そんな中で現代のキャッシュレス決済に対応することで、お店のイメージ向上にもつなげられているのかなと思います。

高橋さん: 端的にいえば、お客さまのニーズの一つに応えられたのかなと思います。さまざまな支払いを、便利なキャッシュレス決済で支払いたい。そういった現代のニーズに、PayCAS Mobileの導入で応えられるようになりました。それによって「この店は今のニーズに応えてくれる店なんだな」といったイメージが高まり、結果的に売上向上にもつながってくるのかなと感じます。

逆に、キャッシュレス決済のニーズにまったく応えられなかったら、「最近のお客に対してはついていけていない店なのかな」といったイメージにもなりかねません。だからこそ、このタイミングで新しい端末を導入できてよかったなと思います。

こうした流れをいっそう強化するために、さまざまな決済方法に対応することをきちんとお客さまに伝えていきたいです。今後もキャッシュレス化を促進し、お客さまの体験価値と私たちのベネフィットの両方を高めていこうと考えています。

 

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(2024年1月19日)