クレジットカード決済だけでなく、QRコード決済や電子マネー決済など、近年ではさまざまな決済方法が普及してきています。そんなさまざまな決済方法を指す「マルチ決済」を、自店舗に導入したい方もいるのではないでしょうか。しかし、「マルチ決済の導入には何が必要なのか?」「決済端末はどれを選ぶべき?」と悩まれている方もいるかもしれません。この記事では、マルチ決済の導入に必要なものや導入フロー、おすすめの決済端末「Verifone(ベリフォン)」についてご紹介します。
マルチ決済を導入するための準備として、まずはマルチ決済の全体像を知っておきましょう。そしてそのうえで、マルチ決済の導入に必要なものをご紹介します。
マルチ決済とは、クレジットカード決済だけではなくQRコード決済や電子マネー決済など、さまざまな決済方法に対応していることをいいます。「マルチ決済」という言葉の中に含まれる決済方法は、以下の通りです。
●クレジットカード決済(VISA、Mastercard、JCBなど)
●QRコード決済(PayPay、メルペイ、AliPayなど)
●電子マネー決済(Suica、iD、QUICPayなど)
マルチ決済を導入するには、「マルチ決済端末」と「マルチ決済サービスへの申し込み」が必要です。
マルチ決済とは、上記のようにさまざまな決済方法のことを指しています。そのため、決済方法ごとに端末を用意すると、オペレーションが煩雑化し、レジ周りも狭くなってしまいます。専用の「マルチ決済端末」を用意し、1つの端末で各決済が完結できるようにするとよいでしょう。
また、「マルチ決済端末」に紐づいた「マルチ決済サービス」への申し込みも必要です。マルチ決済サービスを使うことで、さまざまな決済会社との契約が1本化でき、入金サイクルも統一可能。導入時だけでなく、導入後の作業コストも大幅に削減できます。
マルチ決済を導入するなら、その必要性も把握したいものです。キャッシュレス決済の広まりだけでなく、その背景や政府の動きも知っておきましょう。
キャッシュレス決済が広まった理由のひとつは、新型コロナウイルスの流行です。政府の行った「未来投資会議(第39回)」の資料によると、「新型コロナウイルスの影響でキャッシュレス決済を以前より利用するようになった」と答えた人は、全体の40%にのぼりました。
経済産業省は、日本のキャッシュレス決済比率について、2025年までに40%、将来的には80%に上げる目標を掲げています。2015年には約18%だったキャッシュレス比率は2020年では約29%まで向上しており、政府もキャッシュレス決済への移行を強くすすめているといえます。
2018年のキャッシュレス決済⽐率を世界的に比較すると、韓国の約95%、中国の約77%に対し、日本は約24%にとどまります。3位以降に続く欧米諸国と比べても日本の比率はかなり低く、今後のキャッシュレス決済の普及に注目が集まります。
「Verifone」は現在、日本では4種類の特徴が異なる端末が展開されており、導入先の業種や店舗形態に合わせて選べます。ここでは、そのなかでも新しい3機種について、特徴と比較表を見ていきましょう。
「Verifone P400」は、POSシステムとの連携用に設計された、POS連動専用端末です。高頻度の決済処理にも対応可能で、セルフレジや自動精算機、券売機などさまざまなPOSとの連動実績があります。端末側での金額入力が不要であるため、2度打ちの手間もありません。シンプルかつ操作しやすいデザインで、入力ミスも防げます。また、電子マネーのブランド検定をサポートしており、短期間かつ低コストな実装が可能です。
▼導入に適した業種:飲食チェーン、クリニック、自動精算機やセルフレジを設置する店舗など
「Verifone V200c」は、単体利用可能なプリンタ付き据置型端末です。非接触ICを含むクレジットカード決済はもちろん、電子マネー決済やQRコード決済など、さまざまな決済に対応しています。有線LANやシリアルケーブルだけでなく、Wi-Fi接続も可能。据置型POSはもちろん、タブレット型POSとの連携も可能であるため、さまざまな使い方ができます。なお、POS連動時に決済端末側で電子マネーブランドを選択すれば、電子マネーのブランド検定対応を大幅に削減可能。スピーディーに実装できます。
▼導入に適した業種:小売り、理美容室、調剤薬局など
「Verifone e280」は、シリーズ最小サイズの「ポケット型」モバイル決済端末です。プリンタもPINパッドもないため持ち歩きやすく、タブレットやスマートフォンなどと連携して使用します。Wi-Fi接続が可能であるため接続の安定性も高く、決済アプリは端末自体に実装。小型端末でありながらさまざまなシチュエーションに対応できる、「Verifone」クオリティの新機種です。
▼導入に適した業種:アパレル・飲食店・催事場・キッチンカーなど
【端末比較表】
機種 | Verifone P400 | Verifone V200c | Verifone e280 |
プロセッサー | 600 MHZ / Arm Cortex-A9 32-bit RISC / 1500 MIPS | 600 MHZ / Arm Cortex-A9 32-bit RISC / 1500 MIPS | ARM® Cortex®-A9, 32-bit RISC processor |
メモリー | 384 MB (256 MB Flash, 128 MB SDRAM) | 1024 MB(512 MB Flash, 512 MB SDRAM) | 1024 MB (512 MB Flash, 512MB DDR) |
ディスプレイ | 3.5" HVGA カラータッチスクリーン | 2.8" QVGA カラーLCD | 3.5インチ HVGAカラータッチスクリーン |
OS | V/OS | V/OS | V/OS2(LINUXベースOS) |
セキュリティ | PCI PTS 5.X / EMV 認定済 | PCI PTS 5.X / EMV 認定済 | PCI PTS 5.X |
カードリーダー | トリプルトラック MSR / スマートカードリーダー (EMV) | トリプルトラック MSR / スマートカードリーダー (EMV) | 3トラックMSR(双方向、 JIS-1 / JIS-2)ICカードリーダー(EMV L1 / L2)NFCコンタクトレス(FeliCa) |
コンタクトレス | ISO 14443 A&B / MiFare / ISO 18092 / EMV L1 / 各種ブランド認定 / FeliCa ※ | ISO 14443 A&B / MiFare / ISO 18092 / EMV L1 / 各種ブランド認定 / FeliCa ※ | - |
インターフェース | イーサネット / RS-232 / USB デバイス / USB ホスト | ダイアルアップ / イーサネット / RS-232 / USB X2 | USB-C×1 |
オーディオ | モノラル | モノラル | - |
その他 | バックライト付きキーパッド / microSD スロット×1 / SAM スロットX2 | バックライト付きキーパッド / SAMスロット X2 30 Ips / 40 mmロールペーパー | (動作環境)稼働:0~45℃ / 保管:-17~60℃ / 湿度:5~95%(結露無し) |
寸法・重量 | 167 mm(縦)x 80 mm(横)×44 mm(高), 310g | 190 mm(縦)×80 mm(横)×70 mm(高), 381g | 115mm(縦)×67mm(横)×13.75mm(高)・165g |
決済端末を選んだら、次に「マルチ決済サービス」の導入が必要です。導入の流れは各決済会社によって異なりますが、ここでは「Verifone」を採用しているマルチ決済サービス「PayCAS」を例に、導入の流れを見ていきましょう。
1:お申込み(10分)
申込者情報や店舗情報など各種必要情報を入力します。この時、審査書類のご提出が必要となるため、事前に準備しましょう。
2:加盟店審査(2~3週間)
導入に関する審査が行われます。審査結果が出次第、加盟店サポート窓口から結果の連絡が届きます。
3:セッティング端末発送(2~3週間)
審査通過後、登録した店舗にセッティング済の端末が届きます。端末とは別に、決済ブランドのロゴステッカーも送られてきます。
4:初期設定(5分)
マニュアルや初期設定動画を参考に、初期設定を行います。初期設定が完了したら、利用可能となります。
マルチ決済を導入するには、まず「決済端末」と「決済サービス」を選ぶ必要があります。特に決済端末については、アメリカでシェアNo.1の「Verifone」がおすすめです。「Verifone」は多様な決済手段に対応しており、ほぼすべてのPOSと連携が可能。機種も全4種類あり、各店舗の特徴に合わせて選べます。また、「Verifone」を使用している決済サービスは「PayCAS」で、申し込むことでマルチ決済導入の手間がかなり省けます。マルチ決済の導入にお悩みの方は、ぜひ一度公式HPをご覧ください。